【ギリシア】パルテノン神殿修復工事専用軌道

 

 

 

 

 

イントロダクション

 

エフハリスト。NSZ山本です。

今日はギリシアのパルテノン神殿です。

 

パルテノン神殿は世界史での写真で教科書に必ず出ていて、多くの人が写真で見たことがあるかと思います。

行ったことが無くてもなじみ深いかもしれません。

私はセンターを倫理と政治経済で受けたので世界史やってません(どうでもいい情報)(センター試験の抜け穴)

 

 

パルテノン神殿って何?

 

 

どこにあるの

 

パンテオンはギリシアの首都アテネにあります。数ある古代ギリシアの神殿の中でも最も巨大で有名な建築です。

 

 

この神殿には観光客が世界中から訪れています。

googleの2万件以上の口コミで4.8。

さすが黄金比です。縦横比が黄金比どころか実際黄金色に輝いてるように見えます。

 

 

パンテオン神殿の場所はここ。丘の上にありアテネ市を一望する場所にあります。

丘の上には地図にもある通りいくつもの遺跡が並んでいます。

 

………

 

パルテノン神殿とは

 

 

「古代ギリシア時代にアテナイのアクロポリスの上に建設された、アテナイの守護神であるギリシア神話の女神アテーナーを祀る神殿(en)。紀元前447年に建設が始まり、紀元前438年に完工、装飾等は紀元前431年まで行われた。パルテノン神殿はギリシア古代(en)建築を現代に伝える最も重要な、ドーリア式建造物の最高峰と見なされる」

パルテノン神殿 -wikipedia

 

パルテノン神殿はアテナイの守護神であるアテーナーを祀る神殿です。

BC447に建築を開始し9年をかけて完成した神殿とのこと。

 

アテーナーという女神はオリュンポス12神のひとりで、知恵、芸術、工芸、戦略を司るとのこと。

強そうです。

強そうな神を祀る神殿です。

 

 

修復工事

 

1687年、神聖同盟に加盟したヴェネツィア共和国とオスマン帝国が戦い(大トルコ戦争)、フランチェスコ・モロジーニ率いるヴェネツィアがアテナイを攻撃した際、パルテノン神殿は最大の破壊を被る[65][1]。オスマン帝国はアクロポリスを要塞化し、神殿を弾薬の貯蔵庫とした。」

パルテノン神殿 -wikipedia

 

パルテノン神殿はオスマンの侵略時に大きな破壊を受けました。

なんとオスマンはこの神殿を侵略後に弾薬庫として利用したとのこと。

こんな歴史的記念碑的建造物をなんてことに使うんだとは思いますが、戦中に文化も屁もありません。

ヨーロッパを回ってると結構あちこちでオスマンがえげつないことをやった跡があります…

 

 

1975年以降、ギリシア政府は本格的な修復に乗り出しました。

1983年に正式な委員会が設置され、修復が始まりました。

 

説明書きによると、

パルテノンの東側(入口から反対の方)から修復が行われました。

 

2015年まで内側の神殿入口の部屋(pronaos)の修復が行われました。

2001年~2009年に北側の柱の修復が行われました。柱の白い部分は新しい大理石です。

2011年から神殿の内部の部屋(cella’s long walls)の工事が始まっています。

 

私が訪れた2018年1月には西側の部分の工事が行われていました。

 

 

パルテノン神殿工事専用軌道

 

パルテノン神殿を普通に観光していました。

「わーい凄い4000年前の建造物だかっけえアテナイアポロンオリュンポス奴隷制イエア(ハイテンション)」

 

パルテノン神殿はまじで人を惹きつける魅力があります。

4000年残った人類史上最強の廃墟ですからね。

 

パルテノン神殿の隅々まで撮影しようと神殿周囲をうろうろ回っていた時のことです。

 

…..

 

ん?

どう見ても軌道がある。

 

パルテノン神殿の直前ギリギリまで線路が敷設してあります。

 

 

軌道だ。

 

 

この軌道がある場所はパルテノン神殿の東側。

アクロポリス博物館の南側を通って、丘の東側の断崖まで線路は伸びています。

 

全長はたった120m。

短くたって軌道は軌道です。

 

パルテノン神殿へと至る道は西側から通じています。軌道を見るためには神殿をぐるっと回って反対側まで行く必要があります。

 

 

えも言われぬ曲線を描く線路

 

君を「パルテノン工事専用軌道」と名付けよう(勝手に命名)

線路は、パルテノンから見ると左カーブを描いてから少し蛇行した後断崖で途切れています。

 

 

線路はかなりの錆具合です。

今は使用してない廃線なのかもしれませんが、詳細はわかりません。

 

追記: 知人の証言によると1992年訪問時には実際に動いていたとのこと。

乗せてくれと言ったら拒否されたそうです(そらそうだろ)

 

工事用の機材や修繕資材の大理石を運ぶための物でしょう。台車が放置されています。

 

 

線路の終端部分。クレーンの裏に線路があります。

クレーンで崖の下から物を持ち上げて、線路の台車に大理石などを乗せ換えてたんでしょうね。

 

この崖の下には線路が続いてはいません。

崖の下まで資材を運ぶのはトラックの役目だったようです。

 

いつ敷設したのか いつ運行するか

全ての情報は謎です。

訪れたのが冬で隣にある博物館が閉まっており聞く人が居ませんでした…

 

……….

 

最近パルテノン神殿に行った知人によると、2019年3月の時点で修復工事は続いています。

予定では2020年に工事は完了するとのこと

 

Healing the Parthenon: Inside the Mammoth Restoration Project – Greece Is

 

工事終了後に線路を撤去するのか放置するのか完全に不明です。

 

 

 

パルテノン神殿もかっこいい

 

 

パルテノンの西側。

現在もまだ修繕工事が続いています。この神殿西側には工事の足場があり、内部には修繕のためにクレーンが置いてあります。

鉄骨が邪魔でせっかくの古代遺跡を眺めるのに台無しになってしまうとも言えますが

修繕のためのクレーンがまるで

パルテノン神殿に格納されているように見えます。

 

タイムマシンの誤作動で巨大クレーンが4000年前のアテネにタイムスリップしてしまい、古代人はこれを神からの贈物と考え宝物と崇めこれを奉るためにパルテノン神殿を建築した。みたいに見えてこれはこれで面白かったです。

 


イメージ図(大嘘)

バックトゥザフューチャー。ボカン。

 

 

40年をかけた修繕作業がようやく終わろうとしています。

 

工事延滞しそうな気もしますが。

 

 

行き方

 

 

パルテノン神殿へ行くのは簡単です。

あなたがギリシア市内に居るなら徒歩で行くのが良いでしょう。

最も近いメトロのmonastiraki駅から800mです。

 

 

パルテノン神殿は高台にあります。標高差は駅から+60m以上あります。

距離が800mだからといって甘く見てはいけません。

結構な坂なので20分以上かかります。ホテルに荷物を置いて行った方がいいでしょう。

 

 

 

こんな感じの路地です。

 

 

 

 

個人的にはメトロ「Thissio駅」から南へまっすぐ向かう道の方が開放的です。

地図上だと、古代アゴラやアレオパゴスの丘の左側の少しカーブした道。こっちのほうが治安は良いです。

先程説明した最短ルート上には危険ではないけども変な奴が居ます。

 

 

 

……

 

アテネに行くときはパルテノン神殿だけでなくパルテノン神殿の修復のために陰で貢献したパルテノン神殿専用軌道の存在も忘れないであげてください。

 

 

これも読んでみませんか